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ミドルレイヤー

Uniqlo Ultra Light Down

ダウンパック省略で軽量化。生地の織り密度を極限まで高めて羽毛を保持。登山用スペリオダウンに肉薄。

性能評価

軽さ
4/5
防水
1/5
防風
3/5
撥水
3/5
保温
5/5
着心地
3/5

※ 2011年前後の技術水準と15年の実使用経験に基づく5段階評価

技術スペック

基本情報

製品名
Uniqlo Ultra Light Down
購入年式
2011年
カテゴリ
ミドルレイヤー
重量
199g (M)

素材・技術

主素材
640FP+ ダウン / 超高密度ナイロン(2層構造)
主要技術
ダウンパック廃止構造 / 極細10Dシェル

技術的概要

640FP+ダウンを超高密度ナイロン(10D相当)で包んだ、ユニクロの大量生産型ダウンジャケット。登山ブランドのスペリオダウンやプラズマ1000に比べて高級感は乏しいが、ダウンパックを省略して生地の織り密度で羽毛を保持するという技術は、大量生産品としては極めて高いレベルにある。

素材分析

640FP+ダウンのフィルパワー

フィルパワー(FP)はダウンの嵩高性を示す指標で、640FP+は中級グレードに位置する。高級品(800-900FP)と比較すると、同重量での保温性は約20-30%劣る。ただし640FPのダウンは羽毛が太くダウンボール自体が大きいため、圧縮からの復元力が高い。高FPダウンは繊細で潰れやすいのに対し、640FPは雑な扱いにも耐える実用的な耐久性を持つ。

ダウンパック廃止構造

通常のダウンジャケットは、表地と裏地の間にダウンパック(メッシュ袋)を挟み、ダウンの移動を防ぐ。ユニクロULDはこの構造を省略し、表地の織り密度を極限まで高めることで羽毛の吹き出しを防止している。10D相当の超極細ナイロン糸を、通常の約1.3-1.5倍の密度で織り込むことで、ダウンプルーフ(羽毛貫通防止)性能を実現。この省略により、ダウンパック分の重量(約15-20g)とかさばりが削減されている。

極細10Dナイロンシェル

10デニール相当の超極細ナイロン糸を使用。モンベルのスペリオダウンが7-10Dバリスティックナイロンを使用するのと同等のスペックだが、バリスティック(弾道防御)構造は採用していない。引き裂き強度はスペリオダウンに劣るものの、日常使用では十分な耐久性を備えている。

性能特性

保温性と水濡れ耐性

ダウンの保温原理はデッドエアの保持にある。640FPのダウンは1オンスあたり640立方インチの空間を形成し、その中の静止空気が断熱層として機能する。水に濡れるとダウンボールが潰れてデッドエアが消失し、保温性は著しく低下する。撥水ダウン処理が施されていないモデルでは、雨天や発汗の多い場面での使用に制約がある。

代替入手性

世界中のユニクロ店舗で購入可能な点は、旅の道具としての大きな強みだ。紛失・破損時に現地で代替品を調達できるギアは極めて少ない。この「心理的安全マージン」こそが、長期旅行における最大のスペックともいえる。

2011年の技術的背景

2011年はファストファッションがダウン市場に本格参入した時期にあたる。ユニクロのULDは、それまで登山ブランドの専売特許だった軽量ダウンジャケットを、桁違いの低価格で市場に投入した。技術的には東レとの共同開発による高密度ナイロンと、中国・東南アジアの製造インフラの成熟が背景にある。モンベルのスペリオダウン(800FP・7Dシェル・180g台)と比較すると、FPとシェル強度で劣るものの、価格は約1/3-1/4に設定された。

現代技術との比較

現在のULDはリサイクルダウンの採用が進み、環境配慮の面で進化している。しかし基本設計——640FP帯のダウンと超高密度シェル——は大きく変わっていない。一方で登山ブランドは1000FPクラスまで到達し、価格差以上の性能差が開いている。ただしULDの真の競合は高級ダウンではなく、「寒い日に何か一枚羽織りたい」という日常的なニーズに対する回答であり、そこにはスペックの差は関係しない。

15年使用後の総合評価

道具としての個性は乏しいが、アラフォーの冷え性な身体には何よりも頼もしい。高機能ウェアのドライさが逆に冷たく感じられることが増えた今、ダウン特有の包み込むような温もりには、化繊では代替できない価値がある。旅の保険として、あるいは日常の防衛線として、今後も手放すことはない。

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